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シニアのためのエンライフ
我が国の総人口(2022年9月15日現在推計)は、前年に比べ82万人減少している一方、65歳以上の高齢者(以下「高齢者」といいます。)人口は、3627万人と、前年(3621万人)に比べ6万人増加し、過去最多となりました。総人口に占める割合は29.1%と、前年(28.8%)に比べ0.3ポイント上昇し、過去最高となりました。
   男女別にみると、男性は1574万人(男性人口の26.0%)、女性は2053万人(女性人口の32.0%)と、女性が男性より479万人多くなっています。

人口性比(女性100人に対する男性の数)をみると、15歳未満では105.0、15~64歳では102.6と男性が多いのに対し、65歳以上では76.7と女性が多くなっています。
 高齢者人口を詳しくみると、70歳以上人口は2872万人(総人口の23.0%)で、前年に比べ39万人増(0.4ポイント上昇)、75歳以上人口は1937万人(同15.5%)で、前年に比べ72万人増(0.6ポイント上昇)、80歳以上人口は1235万人(同9.9%)で、前年に比べ41万人増(0.4ポイント上昇)となりました。なお、75歳以上人口は、総人口に占める割合が初めて15%を超えました。これは、いわゆる「団塊の世代」(1947年~1949年生まれ)が2022年から75歳を迎え始めたことによると考えられます。

 1965年には20歳から64歳の9.1人で65歳以上の高齢者1人の社会保障を支える「胴上げ型」でしたが、現在は2.1人で1人を支える「騎馬戦型」に、さらに2050年には1人が1人を支える「肩車型」の社会になると見込まれています。

誰でも齢を重ね、やがては高齢者になります。
シニアの方々をどのようなプロジェクトでエンライフしていくのが良いのか?
シニア層のエンジョイ生活化策を、高齢者のリスクを排除しながら検討してみましょう。

リスクには、病気、老い、孤立、失望などがあります。
その対策を、知る、防ぐ、治す、向上させる、という観点から考えてみます。

下表が、シニアを対象とした見守り体系のフレームワークになります。
この表からどのエリアをエンライフしていくべきかを検討します。

ご機嫌で愉快に楽しむ暮らしを求めて

生き生きとした生き方(+の側面)には、パーティや学びや楽しみが不可欠です。
その前に障害を克服する生き方(-を減らす)サポート、ケア。
現在の生き方を知るというプロセスも必要です。さらに生活上の緊急事態の対処も検討しておかなければなりません。

アフターコロナの社会は大半の人が生活水準を下げていくことになるでしょう。裕福さが無くても幸福度があがるようなサービスが生まれ、人々の暮らし方が変わっていくのかもしれません。

たとえ経済成長がなくなり、国が貧乏になったとしても、幸せな暮らしを実現する事はできるはずです。みんなが少しずつ贅沢をやめて無駄をなくすことで経済的なサステナビリティは維持できます。

私たちは、生き方を向上させ、生きがいを持つ分野にフォーカスしたユニバーサルサービスを提供しようと考えています。 そのためには、知る、防ぐ、治すということを踏まえて活動しなければなりません。
健康で、若々しく、仲間と、希望を持って、という理想に向けた生き方を皆さんと考えていきたいのです。

 

老いと生活能力

ADL(日常生活動作能力)= 生活能力の評価の指標


1.基本的ADL
・歩行
・階段昇降
・食事
・排泄

高齢の方が自分の家で自立して生活するためには
基本的ADLが保持される、つまり、身の回りのことが
できることが最低限必要な条件です。


2.手段的ADL
・食事の支度
・買い物
・金銭の管理

生活能力が低下するとは、手段的ADLが衰えるということです。
従って、この手段的ADLを低下させないことが自立した生活能力の
維持につながるのです。 買い物をしたり、銀行でお金を引き出し
たりするなど手段的ADLが高く保たれていることが必要です。
手段的ADLとは社会に適応する能力ですから、これを低下させない
ためには社会と関わり続けるということが大切になってきます。


3.コミュニケーションADL
・意志の伝達
・情報の理解
 新聞を読み
 電話を利用し
 テレビを見て
 その内容を理解する能力